親が亡くなった後は、葬儀や各種手続きに追われ、実家のことまで手が回らないものです。とはいえ、実家は放っておくと維持費やリスクがかさんでいきます。
まずは「相続の確認 → 貴重品・書類の確保 → 片付け → 家の方針決定」という順番を押さえておけば、慌てずに進められます。
この記事では、親が亡くなった後に実家についてやるべきことを、順を追って見ていきましょう。
まず実家についてやるべきこと
- 遺言・相続人・相続財産を確認する:遺言書の有無を確認し、相続人と、実家を含む財産を把握する。
- 家の名義を確認する:登記事項証明書で名義人を確認。親のままなら相続登記が必要。実家の名義が親のままの場合を参照。
- 貴重品・重要書類を確保する:通帳・印鑑・権利証・保険証券・年金関係などを先に探す。
- 当面の管理を確保する:空き家になるなら、通風・郵便物・戸締まりなど最低限の管理を。
先に確保したい貴重品・重要書類
片付けを始める前に、次のものは真っ先に探して確保しておきましょう。相続手続きで必要になるものばかりです。
- 預金通帳・キャッシュカード・印鑑(実印・銀行印)
- 不動産の権利証(登記識別情報)・固定資産税納税通知書
- 保険証券(生命保険・火災保険など)
- 年金手帳・年金関係の書類
- 遺言書・エンディングノート
- 有価証券、貸金庫の鍵など
これらを処分してしまうと、後の手続きで大きく困ります。「捨てる前に確認」を徹底しましょう。
実家をどうする?3つの選択肢
- 売る:使う予定がなければ売却が現実的。相続空き家の税特例が使える場合も。
- 貸す・活用する:立地に需要があれば賃貸も。
- 残す(管理する):すぐ決められないなら、管理しつつ検討。ただし維持費は続く。
進める順番
実家は「相続手続き(名義)→ 家財の片付け → 家の方針決定 → 査定・解体・管理」の順で進めるとスムーズです。
名義が未確定だと売却に進めず、片付けが済まないと売却も解体も進みません。片付けの進め方は実家の片付けはどこから始める?で解説しています。
期限のある手続きに注意
相続には、期限が決まっている手続きがあります。とくに次の5つは、うっかり過ぎると不利になるので要注意です。
| 手続き | 期限 |
|---|---|
| 相続放棄・限定承認 | 相続を知った日から3か月以内 |
| 準確定申告(故人の所得税) | 相続開始を知った日の翌日から4か月以内 |
| 相続税の申告・納付 | 相続開始を知った日の翌日から10か月以内(かかる場合) |
| 相続登記 | 取得を知った日から3年以内(2024年から義務化) |
| 相続空き家の3,000万円特別控除 | 相続開始から3年を経過する年の12月31日までに売却(要件あり) |
とくに相続放棄の3か月は、あっという間に過ぎてしまいます。借金など負債が多い可能性があるなら、早めに判断しましょう。
やることは多く見えても、順番に片づければ前に進みます。最初の一歩に迷ったら、下の診断で今やるべきことを確かめてみてください。
よくある質問
Q. 実家の片付けと相続手続き、どちらを先に?
A. 並行して進められますが、貴重品・重要書類の確保が最優先です。書類は相続手続きに必要なため、処分前に必ず確認しましょう。名義確認・相続放棄など、期限のある手続きも早めに。
Q. すぐに売らないといけませんか?
A. 急ぐ必要はありませんが、空き家は放置するほど傷み、維持費もかかります。税の特例にも期限があるため、方針は早めに決めるのがおすすめです。
Q. 相続人が複数いる場合は?
A. 遺産分割協議で全員の合意が必要です。意見が割れると手続きが止まるため、早めに現状と希望を共有しておきましょう。
Q. 負債(借金)があるか分からないときは?
A. 通帳の引き落としや郵便物から、借入やローンの有無を確認します。負債が多い場合は相続放棄も選択肢ですが、期限は3か月以内。判断に迷うなら、早めに弁護士・司法書士に相談しましょう。
参考にした公的情報
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※ 本記事は一般的な情報です。相続・税・登記の要件は個別事情により異なります。詳細は司法書士・税理士など専門家にご確認ください。

